新着情報NEWS

2024-11-19

パーキンソン病などのシヌクレイノパチーにおける病態機序を解明-G4を標的に神経変性を「未病」で防ぐ-  (記事)

福岡市でがん難病専門緩和ケア施設(ホスピス専門)の住宅型有料老人ホーム ひいの邱 と サービス付高齢者向け住宅 ながおの郷 を運営しております株式会社NICEとグループホーム ひいの郷 を運営しております有限会社エス・エイチ・シーです。

今回は2024年11月8日 PRタイムズから「パーキンソン病などのシヌクレイノパチーにおける病態機序を解明-G4を標的に神経変性を「未病」で防ぐ」、短期間での治療法開発に期待…NECなど 」の記事をUPしていきます。今後もNICEではがん・難病の利用者様を積極的にお受入れしていきます。

【ポイント】

パーキンソン病などのシヌクレイノパチーは、細胞内でのαシヌクレインの凝集により引き起こされますが、その凝集機序は不明でした。

本研究グループは、αシヌクレインが「グアニン四重鎖(G4)」※の集積を足場として凝集することを明らかにしました。

G4の集積を抑制する薬剤は、シヌクレイノパチーモデルマウスにおけるαシヌクレインの凝集を阻害し、進行性の運動機能の低下を予防しました。

G4の集積は、遺伝性だけでなく孤発性の神経変性の原因にもなることから、「G4の集積抑制」が神経変性疾患の「未病」に向けた創薬に繋がります。

 【概要説明】 

 熊本大学発生医学研究所の塩田倫史教授、矢吹悌准教授および松尾和哉助教らの研究グループは、シヌクレイノパチーの発症機序を新たに解明しました。
シヌクレイノパチーは、パーキンソン病、レビー小体型認知症を含む進行性の神経変性疾患の総称です。シヌクレイノパチーでは、「αシヌクレイン」と呼ばれるタンパク質が細胞内に凝集することで神経機能の障害を引き起こしますが、その凝集機序は不明でした。本研究グループは、RNA高次構造のひとつである「グアニン四重鎖(G4)」の集積がαシヌクレイン凝集の足場となることを発見しました。パーキンソン病患者の剖検脳を解析したところ、αシヌクレイン凝集体の約90%にG4が集積していました。さらに、本研究グループが見出したG4の集積を抑制する薬剤である「5-アミノレブリン酸」(参考文献1)をシヌクレイノパチーモデルマウスに経口投与したところ、αシヌクレインの凝集が阻害され、進行性の運動機能の低下が予防できました。


これまで本研究グループは、遺伝性の神経変性疾患においてもG4の集積が神経機能の障害を引き起こすことを報告しています(参考文献2)。また、アルツハイマー病に深く関わる「タウ」と呼ばれるタンパク質もG4により凝集することも明らかにしています(参考文献3)。すなわち、「G4の集積」を抑制することは、神経変性疾患全般の「未病」に向けた創薬に繋がります。


 本研究成果は、文部科学省科学研究費助成事業(課題番号:JP21K20723,  JP22J00687, JP21K06579, JP23H03851, JP21H00207, JP20K21400, JP22K19297, JP23H00373)、日本医療研究開発機構(AMED)革新的先端研究開発支援事業「RNA相転移によるプリオン性タンパク質のプロテオスタシス破綻機構」(課題番号:JP23gm6410021h0003)、脳とこころの研究推進プログラム「RNA相転移によるシヌクレイノパチー発症機序の解明」(課題番号:JP23wm0525023h0003)、JST創発的研究支援事業「グアニン四重鎖によるプリオノイド・イノベーション」(JPMJFR2043)、熊本大学発生医学研究所共同研究拠点、熊本大学発生医学研究所高深度オミクス医学研究拠点ネットワーク形成事業、文部科学省共同利用・共同研究システム形成事業「学際領域展開ハブ形成プログラム」などの支援を受けて、科学雑誌「セル(Cell)」オンライン版に米国(ET)時間の令和6年10月18日午前11時(日本時間10月19日午前0時)に掲載されました。

【成果・展開】

 今回、αシヌクレインを細胞内で凝集する分子が「G4」であることを初めて同定し、「G4の集積抑制」によってシヌクレイノパチーの発症を予防できることを証明しました。これまで本研究グループは、遺伝性の神経変性疾患においてもG4の集積が神経変性を引き起こすことを報告しています(参考文献2)。また、アルツハイマー病に深く関わる「タウ」と呼ばれるタンパク質もG4により凝集することも明らかにしています(参考文献3)。すなわち、「G4の集積」を抑制することは、神経変性疾患全般の「未病」に向けた創薬に繋がります。

【用語解説】

※グアニン四重鎖(G4)
DNAおよびRNAの高次構造の一種。グアニンに富む核酸配列で形成される。4つのグアニンが四量体を作った面(G-カルテット)が2面以上重なった構造体である。本研究では、RNAで形成されるG4の集積がαシヌクレイン凝集の足場となることを示した。

参考文献1:Shioda et al. Nature Medicine 24, 802-813. (2018)
参考文献2:Asamitsu et al. Science Advances 7, eabd9440. (2021)
参考文献3:Yabuki et al. bioRχiv doi: https://doi.org/10.1101/2024.03.01.582861

 
【論文情報】

論文名:RNA G-quadruplexes form scaffolds that promote neuropathological α-synuclein aggregation.

著者:Kazuya Matsuo, Sefan Asamitsu, Kohei Maeda, Hiroyoshi Suzuki, Kosuke Kawakubo, Ginji Komiya, Kenta Kudo, Yusuke Sakai, Karin Hori, Susumu Ikenoshita, Shingo Usuki, Shiori Funahashi, Hideki Oizumi, Atsushi Takeda, Yasushi Kawata, Tomohiro Mizobata, Norifumi Shioda* and Yasushi Yabuki*
 (* Co-corresponding authors)


《 ひいの邱・ながおの郷でお受け入れしている入居対象疾患 》

●がん(末期) ●重症筋無力症 ●多発性硬化症 ●多系統委縮症 ●進行性筋ジストロフィー 
●筋委縮性側索硬化症(ALS) ●後天性免疫不全症候群 ●ハンチントン病 ●脊髄性筋萎縮症
●シャイ・ドレーガー症候群  ●慢性炎症性脱髄性多発神経炎 ●副腎白質ジストロフィー
●パーキンソン病  ●頸髄損傷  ●進行性核上皮麻痺  ●線条体黒質変性症 ●亜急性硬化性全脳炎 
●大脳皮質基底核変性症  ●脊髄小脳変性症  ●スモン  ●オリーブ橋小脳萎縮症
●球脊髄性筋萎縮症  ●プリオン病  ●ライソゾーム病  ●人工呼吸器の方 
●気管カニューレの方

《 ひいの邱 》 ホスピスでホスピスで最期までお看取りができる施設になります。
形態:住宅型有料老人ホーム(デイサービスあり)
福岡市城南区樋井川4丁目9番15号

《 ながおの郷 》 ホスピスで最期までお看取りができる施設になります。
形態:サービス付高齢者向け住宅(デイサービスあり)
福岡市城南区樋井川4丁目4番21号


《職員募集》
緩和ケアを一緒にしたい、想いのあるケアをしたい仲間を募集中!!
現在100名以上の職員が共に働いています。

【看護師】
①日勤ができる方:常勤・非常勤(9時~18時 時間応相談)
②夜勤専従看護師:16時~翌10時 もしくは 18時~翌10時)(2時間休憩)


【介護士】
①日勤ができる方:常勤・非常勤(9時~18時 時間応相談)
②夜勤専従看護師:16時~翌10時 もしくは 18時~翌10時)(2時間休憩)

【事務職】
①日勤ができる方:常勤・非常勤(9時~18時 時間応相談)