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副腎皮質がんについて知る① 緩和ケア専門施設(ホスピス)
福岡市でがん難病専門緩和ケア施設の住宅型有料老人ホーム ひいの邱 と サービス付高齢者向け住宅 ながおの郷 を運営しております株式会社NICEとグループホーム ひいの郷 を運営しております有限会社エス・エイチ・シーです。
今回は副腎皮質がんについて書いていきます。今後がん難病施設を運営するNICEでも積極的に副腎皮質癌の利用者様をお受入れしていきます。
副腎皮質がんについて
副腎は、お腹のなかにあり、体のバランスにかかわるホルモンを産生する臓器です。小さな臓器ですが、解剖学的な部位から副腎皮質(ふくじんひしつ)と副腎髄質(ふくじんずいしつ)に分けられています。副腎皮質がんは副腎皮質から発生する非常にまれながんの1つです。10歳未満の小児や30歳代から40歳代の成人に発生しやすいことが知られています。副腎皮質がんでは、腫瘍が大きくなることによる腹痛やお腹の張り感などの症状だけでなく、副腎皮質でつくられるホルモンが過剰に産生されることによる症状(高血圧、血糖の高値、筋力低下、肥満など)が出現する場合があります。
診断について
副腎皮質がんが疑われる場合には、副腎皮質でつくられるホルモンの状態を調べるため、血液検査や尿検査により体の中に分泌されているホルモン濃度を確認します。また、病気の性状や広がりを確認するためにはCTやMRIなどが有用とされています。ただし、副腎にできる腫瘍で、カテコラミンと呼ばれるホルモンを産生する褐色細胞腫(かっしょくさいぼうしゅ)という病気の場合は、ヨードを含むCTの造影剤で急に血圧が上昇する危険性があるため、MRIでの診断を行うか、造影剤を使用するCT検査の前に褐色細胞腫でないことを確認しておく必要があります。
液・尿検査(ホルモン検査)
副腎と同様のホルモンを異常に造るタイプのがんの場合、血液検査でアルドステロン、コルチゾール、DHEA-S(デヒドロエピアンドロステロン硫酸塩)、テストステロン、アドレナリン、ノルアドレナリンなどが異常高値を呈することがあります。また、アルドステロン症では血清カリウムなどの電解質が低くなります。DHEA-Sは副腎がんの腫瘍マーカーとして有効なことがあります。尿検査では、代謝されたホルモンが尿に異常に多く出ていないかをチェックします。
CT検査
造影剤を使用したCT検査が望ましいです。副腎がんは大きさが5cm以上で発見されることが多く、逆に3cm未満の場合は良性の副腎腫瘍であることがほとんどです。CTの所見としては、がんの周りが不規則であったり、内部が不均一に造影されたり、時として石灰化を認めたりします。造影剤でよく染まり、ある程度時間が過ぎても造影剤で染まっている場合はがんである可能性が高くなります。同時に、リンパ節転移や肺・肝転移等の有無を診断することができます。
MRI検査
診断する力はCTと同程度とされています。CTでは診断困難な腫瘍と副腎がんとを鑑別する時に有効なことがあります。また、周りの組織へのがんの進行具合(浸潤)を診断する上で重要です。
核医学検査
副腎がんが異常に多くホルモンを造っている場合、各種シンチグラフィーが診断の助けとなることがあります。診断としてのPETの有用性は確立していません。
治療の選択にあたって考慮される要素
- 腫瘍の大きさ、浸潤や転移の有無とその範囲
- 手術によって腫瘍を完全に取り除くことができるかどうか
- 過去に治療されたがんかどうか
- 患者さんの健康状態
- 腫瘍細胞の悪性度
病気の広がりなどを調べるにはCTやMRIなどが用いられます。また、腫瘍の悪性度は、細胞を顕微鏡で見て、正常な細胞との違いから判断されます。
副腎がんの病期(ステージ)は腫瘍の大きさや広がり方、転移の有無などから次のように分類されています。
Ⅰ期 | 大きさが5cm以下の腫瘍が副腎の内部にのみ認められます。 |
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Ⅱ期 | 大きさが5cmを超える腫瘍が副腎の内部にのみ認められます。 |
Ⅲ期 | 腫瘍の大きさはさまざまで、以下の領域に拡がっています。 周辺のリンパ節または周辺の組織や臓器(腎臓、横隔膜、膵臓、脾臓、肝臓) または大血管(腎静脈または大静脈)。 さらに周辺のリンパ節に転移している場合もある。 |
Ⅳ期 | 腫瘍の大きさはさまざまであり、周辺のリンパ節に転移していることがあり、肺、骨、腹膜など、体の他の部位に転移しています。 |
副腎がんの治療
副腎がんの治療は成人の場合、手術、放射線療法、化学療法、内分泌療法があり、がんのステージや患者さんの全身状態などを考慮し、治療計画が立てられます。他臓器などへの遠隔転移がなく、病巣が、切除で完全に取り去ることが可能な範囲の場合は、まず手術が検討されます。がんが進行しており手術で取り去ることができない場合や、他の臓器に転移している場合には、薬物療法で進行を抑えることが試みられます。放射線療法は外から放射線を照射しがん細胞の死滅をはかるもので、病状によって効果があると判断された場合に行われます。
なお、内分泌療法は病気の進行を抑えることを目的とし、ミトタンという、副腎皮質ホルモンの合成を抑える薬が用いられ、おもに抗がん剤との併用で投与されます。ただし嘔吐や眠気、元気がなくなるなどの副作用も報告されており、その出方は人によって違いますので、様子をみながら慎重に投与する必要があります。
小児の副腎がんに対しても、外科的な手術による切除が治療の中心となりますが、個々のケースを検討し治療計画が立てられます。
《 ひいの邱・ながおの郷でお受け入れしている入居対象疾患 》
●がん(末期) ●重症筋無力症 ●多発性硬化症 ●多系統委縮症 ●進行性筋ジストロフィー
●筋委縮性側索硬化症(ALS) ●後天性免疫不全症候群 ●ハンチントン病 ●脊髄性筋萎縮症
●シャイ・ドレーガー症候群 ●慢性炎症性脱髄性多発神経炎 ●副腎白質ジストロフィー
●パーキンソン病 ●頸髄損傷 ●進行性核上皮麻痺 ●線条体黒質変性症 ●亜急性硬化性全脳炎
●大脳皮質基底核変性症 ●脊髄小脳変性症 ●スモン ●オリーブ橋小脳萎縮症
●球脊髄性筋萎縮症 ●プリオン病 ●ライソゾーム病 ●人工呼吸器の方
●気管カニューレの方
《 ひいの邱 》
形態:住宅型有料老人ホーム(デイサービスあり)
福岡市城南区樋井川4丁目9番15号
《 ながおの郷 》
形態:サービス付高齢者向け住宅(デイサービスあり)
福岡市城南区樋井川4丁目4番21号
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【看護師】
①日勤ができる方:常勤・非常勤(9時~18時 時間応相談)
②夜勤専従看護師:16時~翌10時 もしくは 18時~翌10時)(2時間休憩)
【介護士】
①日勤ができる方:常勤・非常勤(9時~18時 時間応相談)
②夜勤専従看護師:16時~翌10時 もしくは 18時~翌10時)(2時間休憩)
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