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口腔がんについて知る① 緩和ケア専門施設(ホスピス)
福岡市でがん難病専門緩和ケア施設の住宅型有料老人ホーム ひいの邱 と サービス付高齢者向け住宅 ながおの郷 を運営しております株式会社NICEとグループホーム ひいの郷 を運営しております有限会社エス・エイチ・シーです。
今回は口腔がんについて書いていきます。今後がん難病施設を運営するNICEでも積極的に口腔癌の利用者様をお受入れしていきます。
1.口腔癌とは何か?
口腔癌の発生率は、身体に発生する癌全体の1~3%です。肺癌・胃癌などに比べれば少ない部類ですが、しかし、「近年増加傾向にある癌」の1つとされています。実際、国立がんセンターが発表している死亡者数データによれば、「口腔・咽頭癌の死亡者数」は明確に増加しています。
2.発生部位で分類!口腔癌の種別
口腔癌をきちんと理解するためには、「口腔」という言葉の定義を知る必要があります。口腔とは「口唇・頬粘膜・歯槽・硬口蓋・口腔底・舌先2/3・軟口蓋・顎骨・唾液腺」から構成される部位です。実は、「舌の根元1/3」は舌根と呼ばれ、口腔ではなく中咽頭(のど)に属しています。
舌癌
舌に発生する癌で、口腔癌全体の60.0%を占めます。舌の中央に発生することは少なく、辺縁部(ふちの部分)に好発する傾向です。根治には外科手術がおこなわれることが多いですが、進行癌では舌の大部分を切除することもあり、嚥下・発音に大きな障がいを残す恐れもあります。
下顎歯肉癌
下顎の歯茎に発生する癌で、口腔癌全体の11.7%にあたります。早い段階で下顎骨に浸潤して、骨組織を破壊する傾向があります。進行癌では下顎骨の区域切除(下顎骨の一部を切除することで、顎の骨の連続性が失われる)をおこなうことがあり、「顔の輪郭が変わる」「摂食機能が低下する」といった後遺症が残るケースがあります。
上顎歯肉癌・硬口蓋癌(こうこうがいがん)
上顎の歯肉にできる上顎歯肉癌は口腔癌全体の6.0%、口腔の天井部分にできる硬口蓋癌は3.1%を占めます。上顎骨・副鼻腔など上部に浸潤すると、切除範囲に眼窩が含まれることもあり、下顎に比べて術後の後遺症が大きくなる傾向です。
口腔底癌
口腔の底(舌の下)に発生する癌で、口腔癌全体の9.7%にあたります。前歯の裏側付近にできる「正中型」、奥歯の内側付近にできる「側方型」にわけられ、正中型のほうが多く見られます。
頬粘膜癌(きょうねんまくがん)
頬の内側にあたる口腔粘膜に発生する癌で、口腔癌全体の9.3%に相当します。上下の顎骨・歯茎などに浸潤するので、進行がんでは切除範囲が広がる傾向です。
口唇癌
唇に発生する癌です。日本では、口腔癌の中で特に発生頻度が低くなっています。早期発見しやすく、腫瘍がなかなか大きくならないので、口腔癌の中では予後が良好な部類です。ただ、「上唇の口唇癌」は下唇より癌の発達が早く、やや転移のリスクが高くなります。
好発部位
口腔がんは口の中の歯以外のどこにでも発生します。ただ発生しやすい場所があり、日本人では舌に発生することが最も多く、次が上下の歯肉となり、頬粘膜、口底、口蓋、顎骨中心性、下唇の順となっています。舌の中では、舌のへり(側縁部)に最もできやすいです。
組織型
口腔がんは口の中の粘膜表面から発生するタイプ(扁平上皮癌)が最も多く、口腔がん全体の約90%を占めています。残りのうち10%が唾液腺から発生するタイプ、肉腫、悪性リンパ腫、白血病などです。
口腔がんの危険因子
口腔がんの発生についてはさまざまな要因(発がんの因子)が作用しているといわれています。多くの場合、直接的な原因を見い出すことは難しいですが、喫煙と飲酒は危険因子とされています。また慢性的に刺激が加わり続けることも発がんにつながることがあります。慢性的な刺激源になるものとしては虫歯によって欠けたり、詰め物やかぶせものがはずれたままになったりしてとがっている歯、適合が悪い義歯などがあります。
画像検査
- X線検査:フィルムが患者さんの周りを回転しながら、連続的に撮影するパノラマX線検査で歯肉がんなどが骨に浸潤していないかを調べます。
- CT検査:X線を照射し、体を輪切りにした状態で、3次元で確認することができす。
がんの位置や大きさ、周囲への広がり、リンパ節に転移しているかどうか確認します。 - MRI検査:体に電磁波をあて、体内の状態を鮮明に画像化します。骨や歯以外の軟組織の状態も細かく診断することができ、診断や治療法の選択に役立ちます。放射線被ばくの心配がありません。
- 超音波(エコー)検査:超音波をあて、がんの広がりやリンパ節への転移を調べます。放射線被ばくの心配がありません。
- PET検査(陽電子放射断層撮影検査):がん細胞がブドウ糖を多く取り込む性質を利用して、全身へのがんの広がりを確認する検査で、臓器だけでなく骨への転移も調べることができます。最近では、CT検査と組み合わせて(PET-CT)、より詳細な画像が得られるようになっています。
- 内視鏡検査(胃カメラ):胃や食道、大腸などの管腔臓器に内視鏡(ファイバースコープ)を入れて、異常がないか調べる検査です。口腔内~中下咽頭も観察できます。
口腔がん(舌がん)のTNM分類

治療までの流れ
図:口腔がん(舌がん)の治療

《 ひいの邱・ながおの郷でお受け入れしている入居対象疾患 》
●がん(末期) ●重症筋無力症 ●多発性硬化症 ●多系統委縮症 ●進行性筋ジストロフィー
●筋委縮性側索硬化症(ALS) ●後天性免疫不全症候群 ●ハンチントン病 ●脊髄性筋萎縮症
●シャイ・ドレーガー症候群 ●慢性炎症性脱髄性多発神経炎 ●副腎白質ジストロフィー
●パーキンソン病 ●頸髄損傷 ●進行性核上皮麻痺 ●線条体黒質変性症 ●亜急性硬化性全脳炎
●大脳皮質基底核変性症 ●脊髄小脳変性症 ●スモン ●オリーブ橋小脳萎縮症
●球脊髄性筋萎縮症 ●プリオン病 ●ライソゾーム病 ●人工呼吸器の方
●気管カニューレの方
《 ひいの邱 》
形態:住宅型有料老人ホーム(デイサービスあり)
福岡市城南区樋井川4丁目9番15号
《 ながおの郷 》
形態:サービス付高齢者向け住宅(デイサービスあり)
福岡市城南区樋井川4丁目4番21号
《職員募集》
緩和ケアを一緒にしたい、想いのあるケアをしたい仲間を募集中!!
現在100名以上の職員が共に働いています。
【看護師】
①日勤ができる方:常勤・非常勤(9時~18時 時間応相談)
②夜勤専従看護師:16時~翌10時 もしくは 18時~翌10時)(2時間休憩)
【介護士】
①日勤ができる方:常勤・非常勤(9時~18時 時間応相談)
②夜勤専従看護師:16時~翌10時 もしくは 18時~翌10時)(2時間休憩)