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後天性免疫不全症候群について知る① 緩和ケア専門施設(ホスピス)
福岡市でがん難病専門緩和ケア施設(ホスピス専門)の住宅型有料老人ホーム ひいの邱 と サービス付高齢者向け住宅 ながおの郷 を運営しております株式会社NICEとグループホーム ひいの郷 を運営しております有限会社エス・エイチ・シーです。
今回は後天性免疫不全症候群について書いていきます。今後がん難病施設を運営するNICEでも積極的に後天性免疫不全症候群の利用者様をお受入れしていきます。
HIV感染症・後天性免疫不全症候群(AIDS)とは
HIV感染症とは、ヒト免疫不全ウイルスによる感染症です。サハラ以南のアフリカ、ロシア、アジア、中南米の一部の地域で流行しており、わが国でもHIV感染者・後天性免疫不全症候群患者は増加しています。
原因と感染経路
病原体は、ヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus1:HIV-1、human immunodeficiency virus2:HIV-2)を原因とします。主な感染経路は性感染で、患者の精液や膣分泌液に含まれるウイルスが、粘膜(尿道・膣・肛門)との接触を介して感染します。その他、母子感染(妊娠中、分娩時、母乳を介した感染)、針刺し事故や注射器の共用などの血液を介した感染があります。
症状
潜伏期間は、数週間~十数年間です。感染初期に、発熱、のどの痛みや倦怠感などのインフルエンザに似た症状が出ることもありますが、数週間でおさまります。抵抗力が落ちてくると、発熱や下痢などの様々な症状があらわれ、さらに病気が進行すると、肺炎(ニューモシスチス肺炎)や脳炎(HIV脳症)になったり、腫れもの(カポジ肉腫)ができたりするなどの日和見感染症や悪性腫瘍を併発します。
I. 感染初期(急性期)
HIV感染成立の2~3週間後にHIV血症は急速にピークに達するが、この時期には発熱、咽頭痛、筋肉痛、皮疹、リンパ節腫脹、頭痛などのインフルエンザあるいは伝染性単核球症様の症状が出現する。症状は全く無自覚の程度から、無菌性髄膜炎に至るほどの強いものまで、その程度は様々である。初期症状は数日から10週間程度続き、多くの場合自然に軽快する。この時期に診断が出来ると、その後の治療及び経過に圧倒的に有利になる。そのため、アクティブな性行為感染症(STD: 梅毒、淋病、コンジローマ、クラジミアなど)を上記急性感染症状と同時に診た時は、HIV感染を考えてみることが重要である(表1)。
II. 無症候期
感染後の免疫応答(CTL誘導や抗体産生)により、ピークに達していたウイルス量は6~8カ月後にある一定のレベルまで減少し、定常状態(セットポイント)となる。その後数年~10年間ほどの無症候期を過ぎると、発熱、倦怠感、リンパ節腫脹などが出現し、帯状疱疹などを発症しやすくなる。この期間は、HIV感染症に特徴的な症状はほとんどないが、上述したSTDや肝炎、繰り返す帯状疱疹、ヘルペス、結核や口腔カンジダ
、赤痢アメーバなどがきっかけとなってHIV感染が判明することも少なくない。
III. エイズ発症期:感染後抗HIV療法が行われないとHIV感染がさらに進行し、CD4陽性T細胞は急激に減少してくる。CD4リンパ球数が200/mm3以下になるとカリニ肺炎などの日和見感染症を発症しやすくなり、さらにCD4リンパ球数が50/ mm3を切るとサイトメガロウイルス感染症、非定型抗酸菌症、中枢神経系の悪性リンパ腫などを普通の免疫状態ではほとんど見られない日和見感染症や悪性腫瘍を発症する。また、食欲低下、下痢、低栄養状態、衰弱などが著明となる。
現在では、きちんと服薬しさえすればウイルス量を測定感度以下まで抑え込むことができ、エイズへと至ることはほとんどなくなった。そのため、いかに早く診断し、適切な治療をはじめることが出来るかが、個人にとっても社会にとってもこの感染症の拡大を押さえ込むための最も重要なポイントといえるのである。
治療
H I V感染症を完全に治療する薬はなく、ウイルスを抑制して病気の進行を大幅に抑えるための薬を使用します。
HIV感染症の薬物治療
3剤以上の抗HIV薬(antiretroviral drug: ARV)を組み合わせて服用する多剤併用療法(Combination Antiretroviral Therapy: cART)が今日のHIV感染症の標準治療法である。cARTは1996年のプロテアーゼ阻害剤の実用化とともに始まり大きな治療実績をあげてきた。
この22年間に多くのARVが開発されており、現在までに核酸系逆転写酵素阻害剤(Nucleoside Analogue RT Inhibitor: NRTI)、非核酸系逆転写酵素阻害剤(Non-Nucleoside RT Inhibitor: NNRTI)、プロテアーゼ阻害剤(Protease Inhibitor: PI)、インテグラー阻害剤(Integrase Strand Transfer Inhibitor: INSTI)、CCR5阻害剤が実用化されている(表2)。
また、本邦でも3-4剤が1錠になった合剤が2013年から使用可能となり、1日1回1錠という治療が一般化してきた。日本では承認されていないが、融合阻害剤enfuvirtideは米国をはじめ多くの国で使用されている。ARTの進歩は単に薬剤の種類が増えただけでなく、ARVの性能が改良されており、ART黎明期に比べると格段に強い抗ウイルス活性、長い血中半減期そして難薬剤耐性獲得性が実現されている。これらの改良は服薬回数の軽減につながり、治療の成功率は飛躍的に向上している。
診断・感染症法との関連
血液を採取して、スクリーニング検査では酵素免疫抗体法やゼラチン粒子凝集法などによりHIV抗体を検出します。確認検査ではウエスタン・ブロット法が用いられます。
無料・匿名検査は都内各保健所、南新宿検査・相談室、多摩地域検査・相談室で受けることができます。また、有料で医療機関でも受けることもできます。
検査を受ける曜日、場所、性感染症検査との同時検査、即日検査を希望するかどうかなどについて、 「HIV検査相談マップ」 で希望の場所を検索することができます。
感染症法では、五類感染症(全数把握対象)に定められており、診断した医師は7日以内に最寄りの保健所に届け出ることが義務付けられています。
《 ひいの邱・ながおの郷でお受け入れしている入居対象疾患 》
●がん(末期) ●重症筋無力症 ●多発性硬化症 ●多系統委縮症 ●進行性筋ジストロフィー
●筋委縮性側索硬化症(ALS) ●後天性免疫不全症候群 ●ハンチントン病 ●脊髄性筋萎縮症
●シャイ・ドレーガー症候群 ●慢性炎症性脱髄性多発神経炎 ●副腎白質ジストロフィー
●パーキンソン病 ●頸髄損傷 ●進行性核上皮麻痺 ●線条体黒質変性症 ●亜急性硬化性全脳炎
●大脳皮質基底核変性症 ●脊髄小脳変性症 ●スモン ●オリーブ橋小脳萎縮症
●球脊髄性筋萎縮症 ●プリオン病 ●ライソゾーム病 ●人工呼吸器の方
●気管カニューレの方
《 ひいの邱 》 ホスピスでホスピスで最期までお看取りができる施設になります。
形態:住宅型有料老人ホーム(デイサービスあり)
福岡市城南区樋井川4丁目9番15号
《 ながおの郷 》 ホスピスで最期までお看取りができる施設になります。
形態:サービス付高齢者向け住宅(デイサービスあり)
福岡市城南区樋井川4丁目4番21号
《職員募集》
緩和ケアを一緒にしたい、想いのあるケアをしたい仲間を募集中!!
現在100名以上の職員が共に働いています。
【看護師】
①日勤ができる方:常勤・非常勤(9時~18時 時間応相談)
②夜勤専従看護師:16時~翌10時 もしくは 18時~翌10時)(2時間休憩)
【介護士】
①日勤ができる方:常勤・非常勤(9時~18時 時間応相談)
②夜勤専従看護師:16時~翌10時 もしくは 18時~翌10時)(2時間休憩)
【事務職】
①日勤ができる方:常勤・非常勤(9時~18時 時間応相談)