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2024-07-04

軟骨肉腫について知る① 緩和ケア専門施設(ホスピス)

福岡市でがん難病専門緩和ケア施設の住宅型有料老人ホーム ひいの邱 と サービス付高齢者向け住宅 ながおの郷 を運営しております株式会社NICEとグループホーム ひいの郷 を運営しております有限会社エス・エイチ・シーです。

今回は軟骨肉腫について書いていきます。今後がん難病施設を運営するNICEでも積極的に軟骨肉腫の利用者様をお受入れしていきます。

軟骨肉腫とは、腫瘍性の軟骨を形成する「悪性骨腫瘍」です。悪性骨腫瘍の中では、骨肉腫に次いで2番目に多い疾患です。肉腫とは広い意味で「がん」に含まれるもので、骨・筋肉・脂肪・神経・血管などに悪性腫瘍が発生したものを「肉腫」と呼んでいます。30~50代に多く発症する疾患で、骨盤・大腿骨・上腕骨に起こりやすいことで知られています。

最初から軟骨肉腫として発生する場合と、良性軟骨性病変が悪性に転化して生じる「二次性軟骨肉腫(全体の10~20%)」の2つのタイプがあります。骨肉腫と比べると比較的ゆっくりと進行するため、5年後の生存率も70~80%と高い割合を示します。しかし、進行が遅いことから自覚症状が軽いことも多く、医療機関を受診するタイミングが遅れてしまう場合もあります。

軟骨肉腫ができると、以下のような症状がみられます。

  • 腫瘍のできた部位が腫れる
  • 腫瘍がある部位の関節が動かしづらくなる
  • 腫瘍ができた部位に、固い腫瘤(かたまり)ができる
  • 肉腫によって体を支える骨がもろくなって損傷する病的骨折や、その痛み

最も多く見られる症状は、腫瘍ができた部位が腫れたり、関節が動かしづらくなったりするものです。軟骨肉腫は悪性ではあるものの、その度合は一般的に低いことから、腫瘍の増殖スピードはあまり速くないとされています。

軟骨肉腫の検査

進行が遅いために早期発見が難しい軟骨肉腫ですが、病気が疑われたとき、検査はどのようにして行われるのでしょうか。軟骨肉腫の検査では触診・血液検査・病理組織検査のほか、画像による検査が非常に重要となります。画像検査で主に採用されているのは以下の3つです。

  • X線検査
  • CT検査
  • MRI検査

X線検査

X線検査では全身を撮影し、骨破壊像・骨侵食像の有無で低悪性度の腫瘍か、高悪性度の腫瘍かを判断します。悪性腫瘍である軟骨肉腫では腫瘤・石灰化などの症状もみられるため、それらの有無も重要な診断材料となります。
ただX線検査だけでは骨肉腫の一種である軟骨形成型との鑑別は困難であるため、病理組織検査・血液検査などを含めた総合的な診断が求められるでしょう。

CT検査

CT検査もX線検査と同様に骨破壊像がみられるかどうか・石灰化の有無などを検査します。X線検査ではみられなかった境界線がみえることもあり、X線検査・CT検査を組み合わせてより詳細な病変部の把握が可能となります。
ただ腫瘤の解像度はMRI検査より劣るところがあり、石灰化した病変部のより詳細な情報検出はMRIに利があるといえるでしょう。

MRI検査

MRI検査の結果はコントラストが強く描出されるため、腫瘤や血管などの画像判定がしやすいメリットがあります。腫瘤と血管が密接している場合、手術前に詳細な場所を特定しておく必要があり、事前検査ではなくてはならないものです。
しかし手術を行う際は局所的ではなく全身状態を正しく把握しておく必要があるため、X線検査・CT検査と併用して行うことが望ましいといえるでしょう。

軟骨肉腫の治療

検査で得られた情報を元に医師が治療計画を立てます。軟骨肉腫の治療で主に行われるのは以下の3つです。

  • 手術療法
  • 薬物治療
  • 放射線治療

手術療法

軟骨肉腫の治療は手術療法が基本です。外科手術により病変部を周囲の組織ごと切除する広範囲切除が一般的な治療法になります。手術では異変のない正常な組織まで切除する必要があるため、必要に応じて人工膜・人工関節・自身の骨を用いた再建術などが検討されるでしょう。
また病変部の位置によっては手術が行えないこともあります。可能な限り四肢を温存する方針がとられますが、なかには切断を余儀なくされるケースもあることを念頭にいれておく必要があるでしょう。
ただこれらはあくまで切除可能な位置に病変部が存在していたケースです。神経と腫瘍が密着しているなどの理由で切除が困難と診断された際には、放射線治療など他の治療方針が検討されます。

薬物治療

軟骨肉腫の治療において、薬物治療はあまり有効ではないとされています。ただ転移がみられる場合などは抗がん剤による薬物治療も併用するのが一般的です。
患者さんの状態にあわせて外科手術・薬物治療・放射線治療を組み合わせた集学的な治療を行うことが、根治を目指すうえで必要不可欠となるでしょう。

放射線治療

従来、軟骨肉腫の治療において放射線治療は十分な効果が得られないとされていました。しかし近年の研究により、本来放射線治療による効果の薄い軟骨肉腫に対して、重粒子線治療であれば高い効果が得られることが判明しています。このため切除が行えない部位に腫瘍がある場合や、切除後に腫瘍細胞の存在が認められた場合への活用が期待されています。
ただし副作用の懸念を除外はできません。病変部と正常な組織の境界が曖昧な場合には正常な臓器にまで照射し、ダメージを与えてしまうリスクがあります。

軟骨肉腫の病期について

軟骨肉腫の病期についてはTNM分類が用いられており、低悪性度のものはステージ1、高悪性度のものはステージ2以上に区分されます。さらにそこから腫瘍の大きさによってT1~T3まで区分され、進行度によってもT・M・Nに分類されます。

  • T:腫瘍の大きさ
  • N:所属リンパ節転移
  • M:遠隔転移

ステージ1はゆっくりと症状が進行している段階で自覚症状が乏しい時期です。この時点における治療は手術療法を単独で行うことが基本となり、補助的な薬物治療などは行いません。


ステージ2異常になると骨への侵食や腫瘍の拡大など自覚症状が現れてきます。手術前・手術後の化学治療が併用され、予後の経過観察にも細心の注意が払われるようになるでしょう。

《 ひいの邱・ながおの郷でお受け入れしている入居対象疾患 》

●がん(末期) ●重症筋無力症 ●多発性硬化症 ●多系統委縮症 ●進行性筋ジストロフィー 
●筋委縮性側索硬化症(ALS) ●後天性免疫不全症候群 ●ハンチントン病 ●脊髄性筋萎縮症
●シャイ・ドレーガー症候群  ●慢性炎症性脱髄性多発神経炎 ●副腎白質ジストロフィー
●パーキンソン病  ●頸髄損傷  ●進行性核上皮麻痺  ●線条体黒質変性症 ●亜急性硬化性全脳炎 
●大脳皮質基底核変性症  ●脊髄小脳変性症  ●スモン  ●オリーブ橋小脳萎縮症
●球脊髄性筋萎縮症  ●プリオン病  ●ライソゾーム病  ●人工呼吸器の方 
●気管カニューレの方

《 ひいの邱 》
形態:住宅型有料老人ホーム(デイサービスあり)
福岡市城南区樋井川4丁目9番15号

《 ながおの郷 》
形態:サービス付高齢者向け住宅(デイサービスあり)
福岡市城南区樋井川4丁目4番21号


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【看護師】
①日勤ができる方:常勤・非常勤(9時~18時 時間応相談)
②夜勤専従看護師:16時~翌10時 もしくは 18時~翌10時)(2時間休憩)


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②夜勤専従看護師:16時~翌10時 もしくは 18時~翌10時)(2時間休憩)

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