新着情報NEWS

2024-10-15

進行性核上性麻痺(PSP)のリハビリについて 緩和ケア専門施設(ホスピス)


福岡市でがん難病専門緩和ケア施設(ホスピス専門)の住宅型有料老人ホーム ひいの邱 と サービス付高齢者向け住宅 ながおの郷 を運営しております株式会社NICEとグループホーム ひいの郷 を運営しております有限会社エス・エイチ・シーです。


今回は進行性核上性麻痺(PSP)について書いていきます。今後もNICEでは進行性核上性麻痺(PSP)の患者様を積極的支援・お受入れしていきます。

また、リハビリ職員のお顔を紹介します。現在理学療法士4名、言語聴覚士1名、作業療法士2名、鍼灸あん摩マッサージ指圧師3名 でリハビリに取り組んでいます。
今回は理学療法士4名と、言語聴覚士1名のご紹介します。





進行性核上性麻痺(PSP: Progressive Supranuclear Palsy)は、神経変性疾患の一種で、主に中脳や基底核に影響を与えることで運動障害やバランス障害、認知機能の低下を引き起こします。病状の進行は緩やかで、治療法は確立されていませんが、リハビリテーションは患者の生活の質を向上させ、症状の進行を遅らせる手段として重要です。

以下に、進行性核上性麻痺のリハビリに関する重要なポイントをまとめます。

1. リハビリの目的

PSPのリハビリテーションの主な目標は、患者の機能を維持し、可能な限り自立した生活を送れるようにサポートすることです。また、日常生活での転倒や事故を防ぐための対策が中心となります。PSPは運動機能の低下が進行するため、リハビリによって筋力や柔軟性を維持し、関節の可動域を保つことが重要です。

2. 理学療法

理学療法は、PSP患者の身体的な機能維持において重要な役割を果たします。特に以下のような運動が含まれます。

バランストレーニング: PSPはバランス障害を引き起こし、転倒のリスクが高まります。バランストレーニングを通じて、歩行や立位の安定性を向上させることが目指されます。

筋力トレーニング: 筋力の低下は動作が制限され、生活の自立に影響を及ぼします。適度な筋力トレーニングを通じて、体幹や下肢の筋力を維持します。

ストレッチング: 関節の硬直や筋肉の緊張を緩和するために、定期的なストレッチングが推奨されます。特に首や肩、背中の筋肉をほぐすことで、動作の柔軟性を保ちます。

3. 作業療法

作業療法は、日常生活動作(ADL: Activities of Daily Living)の維持や改善を目的としています。PSPの患者は、細かい手作業や着替え、食事などの基本的な動作が困難になることがあります。作業療法士は、これらの動作を容易にするための適切な補助具や環境調整の提案を行い、患者ができる限り自立した生活を送れるようサポートします。

補助具の利用: 特殊な食器や衣服を着脱しやすい道具など、日常生活をサポートするための補助具を活用することが推奨されます。

環境調整: 住宅内での転倒リスクを減らすために、段差をなくしたり、手すりを設置するなどの環境調整が行われます。

4. 言語療法

PSP患者は、病気の進行とともに発話や飲み込みが困難になることがあります。これを改善するための言語療法は、発声練習や嚥下機能の強化に重点を置きます。

発声訓練: 声帯の筋肉を強化し、クリアな発音を維持するために行います。また、音声コミュニケーションが困難になった場合には、非言語的コミュニケーション手段(ジェスチャーや文字盤など)を利用する方法も指導されます。

嚥下訓練: 嚥下障害(飲み込みの困難)が進行することが多く、誤嚥を防ぐための訓練が行われます。安全な食事のために食べ物の形状や飲み物の粘度を調整する方法も教えられます。

5. 転倒防止のためのアプローチ

PSPは歩行やバランス機能に大きな影響を与え、転倒のリスクが高いため、転倒防止が非常に重要です。リハビリにおける転倒防止策は、以下のようなアプローチを含みます。

歩行補助具の使用: 例えば、歩行器や杖を利用することで歩行の安定性を保つことができます。

住環境の安全性向上: 滑りにくい床材の使用、照明の強化、手すりの設置など、家庭内での安全を確保するための調整が行われます。

6. 家族や介護者への指導

PSPの患者をサポートする家族や介護者にも、適切な指導が重要です。介護者が適切なサポートを行うことで、患者の自立性を高め、生活の質を維持することができます。

介護者向けの教育: 転倒時の対処法や、適切な姿勢調整、介護負担を軽減するための技術などが教えられます。

ストレス管理: 介護者自身がストレスを感じないよう、適切な休息やサポートネットワークの活用が推奨されます。


まとめ

進行性核上性麻痺のリハビリテーションは、患者の生活の質を維持し、可能な限り自立した生活を続けられるよう支援するために欠かせないものです。症状が進行する中で、患者それぞれの状態に合わせた個別のリハビリ計画が重要となり、理学療法、作業療法、言語療法が組み合わさって、包括的なサポートが提供されます。また、家族や介護者もリハビリテーションの一環として重要な役割を担っており、彼らの健康やサポート体制の維持も忘れてはならないポイントです。



《 ひいの邱・ながおの郷でお受け入れしている入居対象疾患 》

●がん(末期) ●重症筋無力症 ●多発性硬化症 ●多系統委縮症 ●進行性筋ジストロフィー 
●筋委縮性側索硬化症(ALS) ●後天性免疫不全症候群 ●ハンチントン病 ●脊髄性筋萎縮症
●シャイ・ドレーガー症候群  ●慢性炎症性脱髄性多発神経炎 ●副腎白質ジストロフィー
●パーキンソン病  ●頸髄損傷  ●進行性核上皮麻痺  ●線条体黒質変性症 ●亜急性硬化性全脳炎 
●大脳皮質基底核変性症  ●脊髄小脳変性症  ●スモン  ●オリーブ橋小脳萎縮症
●球脊髄性筋萎縮症  ●プリオン病  ●ライソゾーム病  ●人工呼吸器の方 
●気管カニューレの方

《 ひいの邱 》 ホスピスでホスピスで最期までお看取りができる施設になります。
形態:住宅型有料老人ホーム(デイサービスあり)
福岡市城南区樋井川4丁目9番15号

《 ながおの郷 》 ホスピスで最期までお看取りができる施設になります。
形態:サービス付高齢者向け住宅(デイサービスあり)
福岡市城南区樋井川4丁目4番21号


《職員募集》
緩和ケアを一緒にしたい、想いのあるケアをしたい仲間を募集中!!
現在100名以上の職員が共に働いています。

【看護師】
①日勤ができる方:常勤・非常勤(9時~18時 時間応相談)
②夜勤専従看護師:16時~翌10時 もしくは 18時~翌10時)(2時間休憩)


【介護士】
①日勤ができる方:常勤・非常勤(9時~18時 時間応相談)
②夜勤専従看護師:16時~翌10時 もしくは 18時~翌10時)(2時間休憩)

1度:日常生活、通院にほとんど介助を要さない

2度:日常生活に介助を要する

【事務職】
①日勤ができる方:常勤・非常勤(9時~18時 時間応相談)