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2025-05-15

NICEのコンプライアンス宣言

昨今、介護・医療分野における加算要件の不正取得人員配置基準の不適切な運営などが、メディアや行政によって厳しく指摘されています。
株式会社NICEでは、こうした社会的要請と責任を真摯に受け止め、法令遵守と倫理的運営を最優先する企業風土の確立を経営の最重要課題の一つと位置づけています。

介護保険・医療保険という公的資源を扱う事業者として、職員一人ひとりが自覚と誇りを持ち、「透明性」「説明責任」「継続的な改善」を軸としたガバナンス体制を構築・運用しています。

今後も、地域の皆様と信頼関係を築きながら、安全で質の高いサービスを持続的に提供していくために、全社一丸となって取り組んでまいります。

株式会社NICEは、法令遵守および高品質なサービス提供を使命とし、以下の事項を遵守することをここに宣言し、株式会社NICEが取り組んでいる内容を公表いたします。

  1. 1.訪問時間の遵守
     すべての訪問サービスにおいて、契約および計画された訪問時間を厳守し、利用者様の生活リズムに配慮した対応を徹底します。
    また、施設内での訪問の場合、訪問時間中に他の利用者のケアに当たることや対応は適切な訪問業務とみなさないこととしています。万が一そのような事象が起こった場合には絶対に請求をしないことを明確化しています。

  2. 2.訪問人数の遵守
     サービス提供に際しては、プランや状態に基づいた適正な訪問人数を遵守し、不適切な人員配置が発生しないよう努めます。複数名での訪問看護や訪問介護において人員を遵守いたします。

  3. 3.利用者状態の適正評価の実施
     利用者様の心身の状態を継続的かつ的確に評価し、サービス計画に反映させることで、常に最適な支援を行います。

  4. 4.適正訪問の実施
     訪問時には業務の透明性と正当性を確保し、不適切な訪問や虚偽の記録が生じないよう、倫理的かつ誠実なサービス提供に努めます。

  5. 5.適正な訪問記録の徹底
    訪問記録が簡潔でケアの内容や利用者の状況が把握できない場合には担当者に記録を差し戻し、記録の指導を行います。

  6. 6.家族の見える化の実施
     ご家族との連携を重視し、サービス内容・利用者様の状況等を適切に共有・説明することで、信頼関係の構築に努めます。

  7. 7.役員・管理職による不正な指示・命令に対するガバナンス体制
     基本方針

    ・ 役職の上下にかかわらず、法令・倫理・社内規程に違反する行為や命令は許されないことを明 
      確にしています。役員等から不当な指示があった場合は、「役員・管理職の命令であっても違法  
      行為は従わない」という職員行動規範に基づき、速やかに内部通報または上位部署へ報告する
      よう教育を行っています。
    ・ 職員一人ひとりがコンプライアンスの主体であり、不正行為を拒否する権利と義務を持っています。

  8. 8.コンプライアンス違反を行った職員への対応

  有意識、無意識(知識不足)でのコンプライアンスへの違反を行わないよう注意喚起を朝礼・夕礼  
  にて行います。

訪問時間の徹底、複数名の場合の徹底、虚偽記録への記載なきよう徹底に関して確認を行います。

また、知識不足がないことで無意識のコンプライアンス違反が起こっていないか確認を行うとともに、知識を深めるための勉強会を繰り返します。
新入職者及び現職員に対してコンプライアンス違反を行った場合の減給や懲戒理由に関して明確化しており、面接時のチェック表にも同様のチェックを自己にて行わせるようにしています。

 9.間違ったことや迷惑をかけたことへの正しい報告と適切な対応
サービスにおいて間違った点や迷惑をおかけしたことに対して隠さず、ご家族、利用者に対して正しく報告し、真摯に向き合います。また、その事象からどこに課題があるのかを明確化し同じ過ちを繰り返さないように取り組みます。

    私たちは以下のことを実施し、継続的で適正な評価を行っています

    当事業所では、利用者様一人ひとりの状態を正確に把握し、質の高いサービスを提供するため、以下の方法での評価と支援を行っています。

    職員全員で状態評価・チェックの実施内容

    • 関節可動域チェック表の活用
       身体機能の維持・改善状況を把握するために、関節の可動域を定期的に評価しています。
    • 57項目の心身の状態評価表の活用
       身体的・精神的・社会的状態を多角的に評価し、総合的な支援に反映させています。
    • 30項目のADL・状態チェック表の活用
       日常生活動作(ADL)や生活状況の変化を把握し、適切なケア内容を見直すために使用しています。
    • 状態評価とモニタリング
      訪問看護においては計画書の評価及び報告書にて状態を評価実施。訪問介護、通所介護においてはモニタリングを毎月実施し状態の把握と目標への評価を実施しています。

    状態の把握と課題の抽出

    • 問題点・課題の明確化
       評価により抽出された問題点を整理し、支援の優先順位や改善目標を明確にしています。
    • アセスメントの定期実施(3か月ごと)
       状態の変化を継続的に確認するため、少なくとも3か月に1回のアセスメントを実施し、計画の見直しを行います。
    • 朝礼でのケースカンファレンス
      朝礼にて1~2名のケースカンファレンスを実施し、多職種にて状態の確認と評価を行い、現状の課題に対して職員が統一した認識を持てるようにしています。

    記録・計画書による支援の可視化

    • 処置表による処置内容の一覧化
       医療的処置を一覧で管理し、訪問時の対応の確実性と安全性を高めています。
    • 各種サービス別計画書の作成・共有
      • 訪問看護計画書(リハビリ含む)
      • 褥瘡計画書
      • 訪問介護計画書
      • 通所介護計画書
      • 個別機能訓練計画書(デイサービス用)

    これらの計画書は、主治医の指示書やケアマネジャーのケアプランに基づき、利用者様の目標と状態に応じて個別に作成し、管理者や外部を含めたサービス提供者間で共有・連携を図っています。

    コンプライアンスチェック表での法廷書類確認作業

     有料老人ホーム(サ高住含む)、訪問看護、訪問看護、通所介護、鍼灸あん摩マッサージそれぞれに法廷書類のチェック表を作成し、必須となる書類の有無、内容確認、プランや指示書とズレがないかの確認を行っています。

    各種サービスにおける同意書の整備と理解促進への取り組み

    当法人では、契約時における利用者・ご家族との情報共有と同意の明確化を目的に、以下の文書を基礎として整備しています。

    基本契約関連書類

    • 契約書
    • 重要事項説明書
    • 個人情報保護同意書

    これらはすべてのサービス提供に共通し、法令・運営基準に則って丁寧に説明したうえで、同意をいただいております。


    各サービス毎の個別同意書

    サービスの性質上、専門的または誤解を招きやすい内容については、さらにわかりやすく抜粋・明文化した個別の同意書を準備し、以下の通り活用しています。

    • 有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅 同意書
       生活支援内容、緊急対応、医療連携体制、費用内訳、退去要件などを明文化し、入居前に説明・同意を取得。
    • 訪問看護同意書
       医師指示に基づく医療的処置の範囲、緊急対応、費用負担(保険・自費)、看護師の対応可能業務等を明示。
    • 訪問介護同意書
       身体介護・生活援助の範囲、できること・できないこと、サービス提供責任者との連絡体制等を具体的に記載。
    • 通所介護同意書
       送迎、入浴、食事、機能訓練の内容、キャンセル規定、感染症対応、持ち物に関する注意事項などを明確化。
    • 鍼灸あん摩マッサージ同意書
       施術目的、禁忌事項、医師同意書の必要性、リスク説明、料金、訪問範囲などを詳しく記載し、利用前に署名を得ています。

    利用者への理解促進

    ・難解な表現については、抜粋資料や口頭での補足説明資料を用意し、視覚的・口頭両面から理解をサポートしています。
    ・同意書はすべて保管管理し、サービス変更時・定期見直し時にも再説明・更新を行います。

    委員会の設置・実施および評価・情報共有体制について

    NICEでは、安全で質の高いサービス提供を継続するため、各分野において専門的な視点から検討・改善を行う委員会を毎週開催し、評価・記録・情報共有を徹底しています。

    主な委員会とその目的

    委員会名目的・主な活動内容
    事故防止対策委員会ヒヤリ・ハットや事故報告、苦情報告の分析、再発防止策の策定、職員研修の実施
    感染対策委員会(BCP対応含む)感染症予防対策、発生時の対応マニュアル整備、BCPとの連携
    高齢者虐待防止委員会虐待防止マニュアルの整備、倫理的配慮の啓発、通報体制の確認、身体拘束者の確認
    災害対策委員会(BCP対応含む)地震・水害等の災害リスクに備えた体制整備、避難訓練の企画実施
    ハラスメント防止委員会パワハラ・セクハラ等の予防と相談体制の確立、安心して働ける職場づくり
    コンプライアンス委員会法令・規程遵守状況の点検、違反リスクへの対応策検討 法廷書類の確認や運営にかかわるコンプライアンスの確認
    労働安全衛生委員会職場環境の安全確保、健康診断・労働時間等の労働環境の見直し
    認知症ケア委員会認知症ケアの質向上、本人主体の支援の在り方検討、研修の実施
    緩和ケア委員会苦痛緩和・看取りケアの質向上、家族との連携支援策の検討 身体的な処置や状態の認識合わせ
    職場環境改善委員会働きやすい職場づくりのための制度・風土改善提案の検討と実施



    ■ 委員会の運営体制

    • 各委員会は毎週定期開催を原則とし、必要に応じて臨時開催も実施
    • 会議記録・議事録を作成し、NICE内での情報共有を徹底
    • 実施された改善策・対応策は、職員全体へのフィードバック・周知を行い、現場レベルでの実行に移します
    • 年次での評価・見直しを行い、運用の継続的な改善を図ります
    •  

    会議の開催・情報の共有と確認体制について

    NICEでは、日々の業務連携とサービスの質の維持・向上のために、各部門において定期的な会議を開催し、以下の目的で情報の共有と確認を行っています。



    ■ 主な会議とその役割

    会議名主な目的・内容
    経営会議法人全体の経営方針・運営状況・財務・事業計画等の検討と意思決定
    部長会議各部門の統括責任者による現状報告、部門間調整、課題共有
    シフト会議各事業所や部署の勤務体制・人員配置の調整と課題確認
    リハビリ会議機能訓練・リハビリ方針の検討、利用者別支援方針の共有
    あん摩会議鍼灸・あん摩マッサージ業務の進捗共有、施術記録と方針の確認
    看護会議医療的処置、体調急変時対応、記録・申し送りの徹底と課題共有 コンプライアンスや加算の根拠と勉強会の実施
    サ責会議サービス提供責任者による訪問状況、モニタリング結果の報告と調整 訪問介護の提供状況確認と適正化。必要な訪問介護は適切に実施し請求をしているか確認。
    事務会議請求・契約・文書管理などの事務業務の効率化と正確性の確認 事務業務の進捗確認